fc2ブログ

ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 はばたけ天使たち

.30 2011 映画 comment(0) trackback(0)
doraemon31.jpg
 昨日の記事で予告した通り、
今日はリメイク版鉄人兵団の感想をアップして行きます。
《あらすじ》
スネ夫にラジコンのロボットを自慢され、
自分も格好良いロボットが欲しいとドラえもんに泣きつくのび太。
しかし、自身もロボットだと主張するドラえもんは、
のび太の我侭に怒ってどこでもドアで北極に消えてしまう。
反省したのび太はドラえもんの後を追うが、
そこで奇妙な電子音を発する謎の球体と、
巨大なロボットの足のパーツを見つける。
これを自分の為にドラえもんが出してくれた秘密道具だと思ったのび太だが、
ドラえもんは知らないと言う。
そして、この球体に導かれるように、
次々とロボットのパーツが空より飛来する。
これは、地球から遥か遠くに存在するロボットだけが住む惑星・メカトピアの、
地球侵略の第一歩だった…!

以下、ネタばれありの感想です。
 オリジナルには登場しなかったドラミが登場したり、
ミクロスに人格が備わらなかったり、
多少の変更点が見受けれれましたが、
ストーリーの本筋には殆ど手が加えれれておらず、
驚く程にオリジナルに忠実でした。
オリジナルと大きく異なる点は、
ジュドの制御コンピュータをピッポ(声の吹替えは小林由美子さんでした)
と云うキャラクターに仕立て上げ、
「改造」ではなく「友情」によってザンダクロスを味方につけたこと。
この点に於いて、
今回のリメイクは大成功だったと思います。
個人的にキャスト変更後の劇場版ドラえもんでは、
本作が一番の作品となりました。

 上記の大きな変更点について、
最初は余りにも人間味が溢れてしまい、
オリジナルで感じたザンダクロス(ジュド)の兵器としての
無機質な怖さが薄れてしまって、
どうかな~…と思ってたんですが、
この変更点の良さは終盤へ進むにつれて、
じわじわと現れて来ました。
オリジナルとは違い、
ドラえもん達はジュドを話し合いにより味方に引き入れようとしたので、
ピッポと云うキャラクターになりつつも、
彼の精神(メカトピアへの忠誠心)は残ったまんまな訳です。
しかし、ドラえもん達(特にのび太)と行動を共にして行く内に、
ピッポとのび太との間に友情が生まれ、
やがてその精神は「人間狩りは間違っている」との考えに彼を導きます。
鉄人兵団との最終決戦時に「自分の意思」で身を挺してのび太達を守ることは、
先述の変更点によって新たに生まれた、リメイク版のみの描写なんですが、
これが個人的に物凄く心動かされたんですよ。
ボロボロに傷付いてでも「友達」を守ろうとするザンダクロスの姿に、
自分の涙腺は崩壊しました
(苦笑/オリジナルで最も感動するあのしずかとリルルとのやり取りが、
この描写と同時進行するので、泣くなと言う方が無理)。
オリジナルで自分が唯一抱いていた不満点は、
ドラえもん達がリルルとしずかとの感動的なやり取りの蚊帳の外状態だった事なんですが、
先述の変更点によりドラえもん達とザンダクロスとの交流が描かれていたので、
これも解消されておりました
(歴史改変による存在の消失がザンダクロスにも起き、
ピッポとのび太達との切ない別れが描かれている)。
以上のことから、
今回のリメイクは大成功だったと思った次第です。

 上記の変更に伴い、
本作ではメカトピアに関する描写(メカトピアの労働者階級が受けていた仕打ち等)が
オリジナルより多くなり、
オリジナルの補完的な意味合いも本作は持っていたと思います。

 冒頭で述べた通り、オリジナルに大変忠実に沿ったストーリーだったので、
上記の変更点に対するものを除き、
作品そのものに対する感想はオリジナルと全く変わらなかったです。
ここが本作の弱点と言えるかもしれませんね。
折角のリメイクなのだから、
もうちょっとはっちゃけて良かったかもしれません。

 リメイク版のリルルのキャストは沢城みゆきさんだったんですが、
オリジナルの山本百合子さんに負けない位上手で、
リルルに合っていたと思います。
ロボットのはずなのに、
感情を剥き出しにする件(メカトピアの歴史をしずかに語るシーン等)なんかは、
抜群に巧かったな~…。
鉄人兵団がリメイクされると知った時は、
どこぞの有名人にリルルをやらせるのでは…
と心配していたのですが、
そうならなくて安心しました。
そんな有名人枠(?)は、
本作では鉄人兵団の総司令官でした。
声をあてていたのは、極楽とんぼの加藤浩次さん。
滅茶苦茶巧くもなければ、
酷いと言う程下手でも無かったです。
元々劇団出身の方ですし、
ドラマ出演経験も声優経験もある方なので、
問題無い演技力だったと思います。
あ、本作の初日舞台挨拶にて、
総司令官の着ぐるみ姿で加藤さんが登壇されたのには、
爆笑させてもらいました。

 そんなこんなで、シリーズ通算31作目となった本作。
オリジナルとの変更点が奏功し、
キャスト変更後のドラえもん映画では、
一番のお気に入りとなった1本でした。
色々と発見出来たりしたので、
本作鑑賞直前にオリジナル版を観て、
大正解だったと思います。
以上!

以下余談
 前作の感想
「ここ最近のドラえもん映画のパンフの出来が酷い」
と述べたんですが、
本作のパンフは相変わらずスタッフのインタビューが無く、
やっすいペーパークラフトに結構なページを割かれていたものの、
有名人以外のゲストキャラの声優さん(沢城さんと小林さん)の
インタビューが掲載されており、
多少改善されていたのは嬉しかったです。
各キャスト(ゲストキャラ含む)の「一番欲しいドラえもんの秘密道具」や、
リルルやザンダクロスの内面図が掲載されていたことも、
面白い試みだったと思います。
スポンサーサイト



comment

post comment

  • comment
  • secret
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackback

trackbackURL:http://kyoukensatou.blog37.fc2.com/tb.php/585-73207f09

プロフィール

狂犬佐藤

Author:狂犬佐藤
スパロボと映画を愛するオッサンです。
スパロボをメインジャンルに同人活動なんかもやっとります。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

リンク

ブログ内検索

RSSフィード

ブロとも申請フォーム

リンク