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かいじゅうたちのいるところ

.04 2010 映画 comment(0) trackback(0)
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 映画ファンサービスデーだった2/1に、世界中でベストセラーとなっている絵本を原作にした「かいじゅうたちのいるところ」を観て来ました。今日は、その時の感想をアップしていきます。
《あらすじ》
マックスは8歳の男の子。姉のクレアは友達とばかり遊んで自分を構ってくれない。母も女手一つで家族を支える為に夜遅くまで働き、恋人との恋愛にも忙しく、自分と接する時間を作ってくれない。自分を「世界の王様」と呼んでくれた父親は、離婚してもういない。そんな境遇に、遂にマックスの不満が爆発。母と口論の末大喧嘩となり、一人家を飛び出してしまう。家出した先に「たまたま」あった船に乗り、マックスはある島に辿り着く。そこには恐ろしげなかいじゅう達が住む島だった。かいじゅう達に王様として迎え入れられたマックスは、みんなで仲良く、楽しく暮らせる統治を始めるのだが…。

以下、ネタばれありの感想です。
 聞くところによると、本作は絵本の内容を忠実に再現しているそうです。だからなのかは分かりませんが、内容は非常に抽象的。8歳の男の子が一人で航海など出来るはずもなく、島に住んでいるかいじゅう達が持つ悩み(「話を誰も聞いてくれない」や「構って欲しい」等々)が、マックス少年が現在抱える悩みを反映したものとなっている為、かいじゅう達の住む島での冒険はマックス少年の空想であることは一目瞭然なのですが、本作では最後までそれを送り手側が明白には説明していません。

 このように内容が抽象的であることは別に構わないのですが、自分としては己と向き合ったマックス少年が如何様に成長したかをもっと詳細に見せて欲しかった。自分が面白おかしく暮らせるような統治をするだけでは、決して上手くは行かない…自分の思い通りに物事が進まず不満を募らせているのは自分だけではなく、時には我慢と他者との調和も必要であることを、最初は自分に付き従っていたかいじゅう達の造反を通してマックス少年は学びます。しかし、肝心要の「その後」の描写が余りにも希薄なんですよね。島から戻り、帰宅したマックス少年を抱きしめる彼の母親、彼女の用意した夕食をマックス少年が食べる傍ら、疲労困憊で眠りにつく母親を優しく見つめるマックス少年の表情がアップで映し出されてエンドロール…では余りにも寂し過ぎます。かいじゅう達との生活を通してマックス少年がどう変わったのか、もう少し肉付けして欲しかったですね。正直な話、この終わり方では自分は「…で?」と思わざるを得ませんでした。

 かいじゅう達の造形は見事。恐ろしくもありつつ、どこか人間くさくて、可愛い。そんな要素をバランス良く組み合わせて、印象深いクリーチャー達に仕上がっていました。

 そんなこんなで、かいじゅう達と接してマックス少年にどのような変化がもたらされたのかについての描写に物足りなさを感じた1本でした。
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