
去年観た映画のレビューの庫出し、本日のお題は、ハリポタシリーズの外伝にして
本編の数十年前を描いた「
ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」です。
《あらすじ》
魔法動物学者のニュートは、不思議なトランクの中に魔法生物を保護している魔法使い。
彼が立ち寄ったニューヨークでは魔法社会の存在がノー・マジ(魔法使いではない普通の
人間)に知られつつあり、魔法界とノー・マジの世界の間に一触即発の空気が漂っていた。
そんな折、ひょんなことから魔法動物を逃してしまったニュートは、トランクを取り違えた
ことで知り合ったノー・マジのジェイコブ、ニュートの行動が魔法界の機密保持法に違反
するとして彼を取り締まらんとする元闇祓いのティナ、そしてティナの妹であるクイニーと
共に魔法動物の捜索を開始する。
しかし、4人は魔法界とノー・マジの世界との衝突を画策する者の陰謀に巻き込まれて
しまい…。
以下、ネタばれありの感想です。
個々のパーツは凄く面白いのだけれども全体的に観ると微妙で、実に惜しい作品でした。
ニュートの魔法生物探しについては、ニュート自身が何故魔法生物に執心するのかの
背景がしっかり描かれているし、その魔法生物自体もどいつもこいつも個性豊かで、
それらの捕り物劇は、相方のジェイコブのコメディリーフとしての面白さも加味されて、
観ているだけで楽しかったです。
ただ、そんなニュートと魔法生物関連の話が、物語の本筋であると魔法界とノー・マジの
一触即発の状況及びそれを大きな争いに発展させんとする闇祓いのパーシバルの陰謀
劇と巧く絡み合っていない…ニュート自身が魔法生物を解放しようと訪れた
ニューヨークで、偶々パーシバルの陰謀劇が進行していたという作りになっています。
これが、個人的に致命的にダメと思った部分。
そして、もしこの二つの要素が巧く噛み合っていたら、本作は間違いなく百点満点の出来
でした。
故に、惜しい作品と上述したのです。
魔法界を知り過ぎたジェイコブとの切ない別れとか、他にも凄く良いパーツが散りばめ
られていて、後はそれらを巧くくっつけるだけなんですよ。
いや~…本当に惜しい!
後、これってシリーズ化を予定しているからなんでしょうけど、宿題(ニュートが好きに
なった人、パーシバルの正体等)を残して終わる作りは、やはり好きにはなれんです。
映画は、一話完結が基本だと思いますので…。
本作は、時系列ではハリポタシリーズの前日譚であるとのこと。
自分は全く記憶に無かったのですが、本作のニュートが書いた本は、ハリー達が使う
教科書になっているそうですね。
こんな感じで、シリーズを観ている人ならにやりと出来る要素が散りばめられています。
メインよりも脇役に大物がキャスティングされているのは、旧シリーズ同様。
ジョン・ボイトがほんのチョイ役で出ていたのには、驚かされましたね~…。
あと、パーシバルを演じるコリン・ファレルを見て、この人は悪役の方が映えるな~と
思いました。
そんなこんなで、ハリポタの外伝シリーズ第一章は、個々の面白い要素をちゃんと繋ぎ
合せることが出来ていたら傑作であった、実に惜しい一本でした。
以上!
スポンサーサイト
trackbackURL:http://kyoukensatou.blog37.fc2.com/tb.php/1380-41092510