42 世界を変えた男

.14 2013 映画 comment(0) trackback(1)
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 アメリカのメジャーリーグでは、一年に一度、グラウンドにいる
選手全員が背番号「42」をつけるそうです。
今日は、その理由となる選手を描いた「42 世界を変えた男」の
感想をアップして行きます。

《あらすじ》
1945年。
第二次世界大戦が終結し、アメリカ国民は野球に熱中する。
しかし、黒人に対する差別はそんな野球界にも存在していた。
当時のメジャーリーグは白人の選手だけで構成されており、黒人の
選手は、黒人専用のリーグでしか活躍出来なかったのだ。
そんな中、ブルックリン・ドジャースのGM・リッチー(演じるは
ハリソン・フォード)は、黒人リーグで活躍するジャッキー・ロビンソンを
傘下の球団に入団させる。
全ては、野球界に存在する悪しき慣習を断ち切るために…。
2年後、ジャッキーは見事に黒人初のメジャーリーガーとなるが、
彼を待ち受けていた敵は、相手チームだけではなかった。
観客、マスコミ、審判、そしてチームメイトでさえも。
そんな差別に対して、「力」ではなく「野球」で立ち向かい続けた
ジャッキーの姿に、徐々に人々は魅了されて行き…。

以下、ネタばれありの感想です。
アメ公の作る野球映画は何でこんなに面白いのだろう…。
個人的には今年観た映画でベスト10入り確定した1本です。

人種差別の問題提起をしつつ、しっかりとスポーツものの王道を行く
気持ちの良い展開も用意していると云う作りが共通していたり、
「手を出さない勇気」を貫き通したジャッキーから、20年間以上も
牢獄に閉じ込められながら、自身が自由の身になった後に「力」で
やり返さなかったマンデラ大統領に通ずるものを感じたりして、感想は、
2010年に観た「インビクタス 負けざる者たち」に近いです。
重いテーマを扱いつつ説教臭くなり過ぎず、ちゃんと娯楽をしている
作りは、両作に共通する素晴らしい点だと思います。

数々の苦難を潜り抜けて来たジャッキーがホームランを打って、チームを
優勝に導くところを映画最後に持って来るあたり、「作り手の人達は、
ちゃんと分かってるな~。」と思いつつ、自分も球場の観客同様喝采を
贈ってしまう程、非常にカタルシスに満ち満ちたラストでした。

個人的に一番好きで、最も心動かされたシーンは、「白人の」子供が、
活躍し始めたジャッキーにサインを求めるシーンかな。
やはり、スポーツは人種や国を超えるものがあるのだな~…と、感じさせ
られると同時に、リッチーが映画冒頭でジャッキーに述べた
「力ではなく、野球でやり返せ(驚かせろ)。」
と云う台詞にちゃんと繋がっているところが非常に巧いな~と。

ジャッキー役のチャドウィック・ボーズマンは無名に近い演者さんとの
ことですが、これはパンフ掲載の監督のインタビューによれば、意図しての
ことだそうです(「よく知られた俳優が、ジャッキー・ロビンソンのような
これまたよく知られた人物を演じると、観客にはそれがロビンソンだと信じ
られなくなるからね。」byパンフ掲載のインタビュー)。
ですが、決して大ベテランのハリソン・フォードに負けない位、チャドウィックは
素晴らしい演技を見せてくれたと思います。
パンフ掲載のロビンソン役のオーディションでのエピソード…チャドウィックが
オーディションで選んだシーンが、余りにも酷過ぎる敵チームの野次に怒りを
爆発させ、球場のトンネルの中でバットを叩き折ると云う、椅子しかない
オーディション会場では非常に難しいシーンであったこと…を知ると、彼が
素晴らしい演技が出来たのも納得であります。

そんなこんなで、黒人初のメジャーリーガーとなったジャッキー・ロビンソンの
実話に基づく本作は、重いテーマを含有しつつ、しっかりエンターテイメント
していて、傑作と評するに異存ない一本でした。
以上!
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ジャッキーの「倍返し!」はあくまでもグラウンドで。「やり返さない勇気」とは、ただじっと我慢していることを指すのではない。直接的な仕返しをする必要がなくなるくらい自分が強くなって、レベルの低い相手に間接的に勝利するまで頑張り続けることなのである。わかりや…

プロフィール

Author:狂犬佐藤
スパロボと映画を愛するオッサンです。
スパロボをメインジャンルに同人活動なんかもやっとります。

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